帰ってきた書記長のひとりごと

昔の名前で再び始めてみようと思います。

【掘り起こし記事】2004 My Best Disc (Pops)

およそ16年前(!)にしたためていたweb日記(ながらくその存在も、よって当然パスワードも忘れていた)へのアクセスが、ちょっといろいろ頑張ってみたら成功してしまったので、おもしろ半分懐かしみ半分でめぼしい記事を折に触れて再掲してみたい。

 

↓↓↓ 今回の再掲記事は、以下からになります ↓↓↓

 

 

 

-「SMiLE」:Brian Wilson (「スマイル」:ブライアン・ウィルソン
Smile
--思えば、自分にとって今年は“ビーチボーイズ三昧”の年であったと思う。そもそもこれほど洋楽を聴くようになったのも今までに無いような気がする。今年の個人的なその流れの源を辿っていくと、ビーチボーイズの「ペットサウンズ」をより愛聴するようになったことに行き当たると思う。「ペットサウンズ」の世界が自分にとってより深く、大きなものと感じられるようになった年であり、そこからは自然とその“枝葉”のごとくに広がる“ブライアン・ウィルソンの世界”へ分け入っていく道が伸びていたわけで。今年はいわば、その探索の年であったのかもしれない。
--そのような中で、「ペットサウンズ」→「スマイリースマイル」と聴き進んだのを経て、これは最早電撃的、福音的にもたらされた今年2004年の「スマイル」には、大きな衝撃と感動を味わうこととなった。作り手であり演じ手であるところのブライアン・ウィルソンの、恐らくは全人生的規模をもった“カタルシス”の証左ともいえようこの作品に、聴き手であるこちらは大きく心を打たれることとなった。優しさ、懐古と慈しみ、そしてなによりは胸が締め付けられるくらいに純な“ポップさ”。この“ポップさ”を磨き込み、研ぎ澄まさんという希求が、永いこれまでのブライアン・ウィルソンの半生であったのかもしれないと、素人程度の聴き手でしかないであろう自分にも思わせられるものがあった。これは、かつて1967年に発売される予定であった「スマイル」の“実像”ではなく、現在2004年の「スマイル」であり、素材(ルーツ)は同じものかもしれないが、確固として新しい作品を作ったのだと思う。そのことが意義深く、そして素敵だと思う。過去の「スマイル」のことはもうわからない。今の「スマイル」に、快哉を叫びたいのだ。ありがとう、ブライアン・ウィルソン

 

 

 

(2004.12.30)