2020-11-03から1日間の記事一覧
ブラームスのピアノ四重奏曲op.25のシェーンベルク編曲版を、ハンス・ツェンダー指揮ユンゲ・ドイチェ・フィルの演奏で。1979年録音、非常に音が良いです。演奏も素晴らしく、まずこのユースオケの技量の高さ、腕だけでなく表現力にも特筆すべきものがあるこ…
今日(2020年9月29日)で生誕100年というノイマン指揮の音盤を聴きましょう。1972年録音のドヴォルジャーク交響曲第7番&第8番は、ポピュラーなリリースによって知られ&聴かれ尽くされてきた感がありますが。こちら"Blu-spec CD"なる高音質規格にて再発された…
自室でロシアン・ガラ開催中。フランス勢とロシア音楽の親和性ってなんなんでしょうね…その一方でこの盤は、一筋縄でいかないオケ=パリ管と、バトンテクニックの天才=ロジェベンとの一本勝負、という感もあります。この国内盤は、廉価盤だけれども、リマスタ…
ブラームスのハンガリー舞曲集、ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮北ドイツ放送交響楽団の録音。1962年録音、音をなかなか生々しく捉えた、時代感を纏いつつも優秀な録音ではないかと。曲によって自分が聴き馴染んだ編曲版とは異なる版を用いている…
ラフマニノフのP協1番&4番を、ハワード・シェリーのピアノ、ブライデン・トムソン指揮スコナショの演奏で。シャンドスらしく、輝かしいデジタルサウンド。紳士的抑制の効いたサポートをバックに闊達なピアノが縦横無尽。素晴らしい録音と素晴らしい演奏は曲…
ウォルトンの交響曲第2番、マーティン・ブラビンス指揮、BBCスコティッシュ響の演奏、1995年1月26日、グラスゴー・シティホールでのライヴ録音。派手さも外連味もない、端正にして実直そのものの演奏だけれども、ウォルトンの音楽はそれで充分に"映える"し、…
いやーやはりこの演奏、大好きですわ…チャイ5、バルビローリ指揮ハレ管。同時期の録音としてあるムラヴィンスキー/レニングラード・フィル、それとは対極にある演奏かと。ゆったりとしたテンポを要所要所で採ることで恰幅と情緒に著しく富んだ表現が現出し…
急遽JOD CLASSICS盤が聴きたくなり(^◇^;)ヤマカズ先生/新星日響によるベルリオーズの幻想を。1990年6月6日、当時東ベルリンのシャウシュピールハウスにおけるライヴ録音。激情よりは繊細さが際立つ演奏。音の耳触りの"角の丸さ"はホールトーンとアナログ録…
高関健指揮、群馬交響楽団でブラームスの1番を。力強い推進力に満ちた演奏。歌うところは歌いますが、あくまでカチッとした枠の中でのカンタービレ。意外?にもなかなか勇猛な展開ですが、あくまでそれら全てが"知"によって統制されているのがさすが高関さん…
ノイホルト指揮、ロイヤル・フランダース・フィルの演奏で、フランクの交響曲を。これもなかなか佳いです。第1&第2楽章の雰囲気,情感は堂に入っているし、終楽章の駆け抜けるスピード感(最後も疾走していく)も個人的には好みです。メジャーレーベルと比べ…
NAXOSがティントナーによる全集に着手するずっと前、レーベル初期にあたる頃、単発で出ていたブルックナーであります。NAXOSの1988年録音ということで音質が懸念されがちなところですが、ベルギー録音は比較的良い部類で、当盤も問題を感じるような音ではあ…
そんなに急いでどこへ行く?と、思わず問いかけたくなるようなゲルト・アルブレヒト指揮、読響の「アルルの女」です。これに限ったことではなく、アルブレヒトの音楽って大抵急いてますよね(^◇^;)。でもこのテンポ感,スピードによる描写でしか、見えてこな…
初期NAXOS、チェン・ピ・シェンのピアノによる、バッハのゴルドベルク。清潔で軽妙なピアノ、テクニックは優秀、聴き飽きのこない…というか、日常に寄り添うバッハ、という感じ。ふっ…と終わる終曲のアリアが特徴的。1985年、フランクフルトの教会での録音で…
ドボ8っつぁんをマリナー指揮ASMIFの録音で。このコンビは当初のバロック近辺からレパートリーを拡大し、作品に合わせて適宜増員しながら近代/後期ロマン派あたりまでは優に射程に入れていた。 ここでは外連とはかけ離れた癖のないオケ特性と解釈とで小ざっ…
OPUSレーベルもスロヴァキア・フィルではなく同じくブラティスラバの"放送響"の録音となるとクオリティが一皮いや二皮くらい剥ける不思議(いったいなんなんだろう?)。日本でもお馴染みのレナルトさん指揮で「展覧会の絵」を。描写力ヨシ、恰幅ヨシ、オケ…
その録音の、音の薄さ、バランスの悪さ、レンジの狭さから、「なぜに貴レーベル殿は!?」といつも残念に思うOPUS音源のブリリアントリリースから、コシュラー/スロヴァキア・フィルによるスメタナ「我が祖国」です。私くらいのOPUS歴になりますと脳内でリ…
シューベルトの即興曲集、イングリット・ヘブラー女史のピアノで。1963年録音。シューベルトの、不安と耽美、諦観と達観、そういったのものが綯い交ぜになったような音楽(ピアノ曲に顕著)に、時としてものすごく惹きつけられることがある。 あ、質問の答え…
ハンス・フォンク指揮、ハーグ・レジデンティ管の演奏で、ブル6でございます。ホールトーンと対極的な、各声部をかなりセパレートに捉えた録音で、その感じが「あれに近いな」と思ったのが、ロジェベン指揮ソ連国立文化省オケの録音だったりいたします(思っ…
マルティヌーの交響曲第4番を、父ヤルヴィ指揮バンベルク交響楽団の演奏で。直截、剛直なヤルヴィの棒は、夢みるような浮遊した情緒が特徴のマルティヌーの音楽と相性や如何に…と思ったところ、それは杞憂でした。むしろメリハリが効いてより聴かせてくれる…
ピアソラの作品数曲と、ヒナステラのバレエ組曲「エスタンシア」より3曲、ペドロ・イグナチオ・カルデロン指揮、ブエノスアイレス交響楽団による録音。ピアソラはポピュラーでキャッチーだけれど、自分はその良さがわかるにはまだまだだなぁ…と。ヒナステラ…
頭も心もボーッと焦点が定まらないコンディションの時は、個人的に馴染みの薄い曲のほうが聴いていて邪魔にならないようです(邪魔とは失礼な物言いですが)。ということをシベリウスの「ポヒョラの娘」を聴きながら思ったわけです。この曲、初めて自分にス…
最後の交響曲に至って打楽器による諧謔と精緻に辿り着いたショスタコーヴィチ。マルティヌーの場合は、木管による細やかなパッセージの展開がそれに当たるのだろうか。抽象的には夏の夜、具体的にはモスキートの飛来が終始止まない不思議な世界。カップリン…
アメリカよ、どこへ行く…自由と寛容の大国は第三者が臨んだ幻想だったのか?"Great"という言葉がどこへ、何にかかってくるのか、これから注視していきたいところ。さてこの2曲につきましては"偉大なアメリカの交響曲"に間違いなく。なかなか佳いカップリング…
秋山和慶指揮ヴァンクーヴァー交響楽団による、フランクの交響曲を。これは名演。秋山さんの丁寧な音楽づくりは言うまでもなく、重心高めのオケのバリッと軽く明るい金管によりこの曲の地理的位置付けが実際よりもフランス側へ寄っている。一切鈍重さのない…
ファリャ「はかなき人生」、ヴァルデス指揮アストゥリアス響による録音。告白しますと全曲盤でもまず(いわゆる)"スペイン舞曲"の部分しか聴かないのですスイマセン。ポピュラーな"第1番"だけでなく、全曲盤だと"第2番"も聴けます。後者もなかなか名曲なの…
茶の間の団らん今は無く、自室で夕食、晩酌が続く。人生の苦み、人間の業を思い、心にしみるブラームスの4番。ロベルト・ベンツィ指揮、ボルドー管弦楽団のこの演奏が素晴らしい。流麗な劇性、緻密な演奏構成、美音なるオーケストラ。ワインではなくウイスキ…
茶の間の団らん今は無く、自室で夕食、晩酌が続く。人生の苦み、人間の業を思い、心にしみるブラームスの4番。ロベルト・ベンツィ指揮、ボルドー管弦楽団のこの演奏が素晴らしい。流麗な劇性、緻密な演奏構成、美音なるオーケストラ。ワインではなくウイスキ…
飲みながらまた寝落ちてしまった。コップの中の氷は溶けて、薄いウイスキーの微炭酸割りとなっていた。マーラーの「大地の歌」。生は暗く、死もまた暗し。飲み下したそれの苦さよ。秋に寂しき者は私だ。
ビゼーの「アルルの女」第1第2組曲を、マルティノン指揮シカゴ響で。後のショルティ時代にトレードマークとしても知られることになるゴージャスな弦、ブリリアントな金管が、萌芽的に聴かれる。マルティノンの表情付けも雰囲気があり聴き応えがあるが、この…
ドビュッシーの「海」、スヴェトラーノフ指揮ロシア国立響の演奏、1993年2月13日、モスクワ音楽院大ホールにおけるライブ録音。剛毅であり曖昧さとは対極にある描写、浮世絵というよりは油絵的な筆致、この波しぶきに当たったら痛かろう。しかしながら繊細で…